10月 2018

戊辰150周年の音楽を無料ダウンロード配信します

好評につき追加公演が決定してしまった戊辰150周年記念事業、知られざる会津戦争ですが先日無事公演を終え帰宅しました。
前日の10/15日に会津若松に入り早朝西会津へ、というヘビースケジュールでしたが、夜に降り立った会津若松には【戊辰150年】の幟旗があちこちに。

昨年、東京都美術館に通っていた時のバベルのポスター連張りもそうですが自分に関係することで街中が賑わっているのを見るとやはりテンションが自然と上ります。

夜の到着なので温泉に入り酒を軽く飲むくらいしかしませんでしたが、戊辰150周年の記念すべき時代をこうして生きている今日、昔スノーボードでよく通っていた会津でいつか自分の音楽をしたいと思っていた頃を思い出すと万感胸に迫るものがありました。

ZIMAの幕張メッセでのプロモーションの時も東京から会津へ趣き大自然の中で緊張から一気に開放され心癒やされた・・という経緯がありましたが、その頃から東京だけじゃなく自分の好きな土地である会津で何か自分の作品を生み出すことができたらいいなと考えていたのでこうして会津での様々な催しに音楽で携わることが出来ている今に本当に幸せを感じています。

今回の『知られざる会津戦争』の予告映像及びオープニングの音楽がとても好評で見に来てくれた方からの問い合わせも多くあったので急遽無料でダウンロード出来るようにしました。

以下ダウンロードアドレスです
https://app.box.com/s/a0xrln26g4aztwazz53rjmh2lazggxqa

戊辰というのは干支の名称なので戦の楽曲タイトルとしてはやや牧歌的な気もしましたが会津といえばやはり戊辰戦争で、その過去の記憶と今回の一連の行事を深く記憶に刻む、という意味でもシンプルにこれしかないかな、という気持ちでいます。

当初予定されていなかった追加公演があったのもスタッフ一同驚きでしたが、今回共演させて頂いた和紙のアーティスト滝澤さんのタイムラインにも記されていたようにこの追加公演を行った日は奇しくも150年前、同じ場所で我々が演じた本物の戊辰の戦いが繰り広げられた日だったということでした。

会津に散った多くの志ある人々の魂が宿ったかのようなアクターの名演も本当に見事で、心から素晴らしい追加公演だったと改めて思います。

・・もしかするとまた新たな出陣の知らせが来るのではなかろうか・・と今もどこかで密かに覚悟をしながらこの文章を書いていますが、ひとまずは一度ここで自分の兜を外させて頂きたいと思います。

しかしながら枕元には未だ用心の為に愛刀を置いたまま・・

※あ、これ物の例えです。

今回の催しに関わった多くの方々、並びに観覧に訪れてくれた皆さんに心からの感謝を伝えたいと思います。

本当に長きに渡りありがとうございました。

また、いずれ・・

押忍。

CM大賞出品を見据えた葛尾村のCM制作の打ち合わせ

先日のヘルベチカデザインから場所を変え今度は葛尾村へ。
今日はCM大賞出品を見据えた葛尾村のCM制作の編集会議でした。

葛尾村の事は何回か書いているのですが、こちらの記事のKDDIのCSR動画を一年ほど前に作っています
https://f-renpuku.org/2017/12/26/%E3%80%90%E6%B4%BB%E5%8B%95%E5%A0%B1%E5%91%8A%E3%80%91%E4%B8%80%E8%88%AC%E7%A4%BE%E5%9B%A3%E6%B3%95%E4%BA%BA%E8%91%9B%E5%8A%9B%E5%89%B5%E9%80%A0%E8%88%8E%E6%A7%98xkddi%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E4%BC%9A/

恒例の夏のインスタレーションから息つく間もなく戊辰150周年公演(映像音楽含む)ワークショップ、そして葛尾村案件となだれ込んでますが、それぞれの現場で種類の違う刺激と新たな出会いもあり非常に楽しく働いてます。

今日は初のCM大賞出品の映像のコンセプトをどうするべきか
他の地域の作品を見ながら映像の素材を吟味しつつクリエイター全員で色々と話し合ってきました。

例えば企業のPVだったり食品CMなんかだったらやはりその対象(商品とか)を知ってもらう、
CMを見た人により良い印象を残す、そして実際に購入してもらう、というのがマーケティングの中の最重要課題としてあるわけですが
こういった地方のオウンドメディアのゴールはそういう分かりやすいBuy and sellではなく
もっと長い目で見た時に地域に何かを残す、ある意味では伝えたい事柄をとてもシンプルに真っ直ぐ表現することが求められたりします。

奇をてらうことや一発のインパクトよりも優先できる事がある現場で何かの制作に純粋に関われるというのはやはり素晴らしいことだと思います。

クリエイターの全員であーだこーだ話し合いながらブレストも挟みつつ会議は白熱し名残惜しくも先程帰宅してきました。

音楽じゃあどうしよう?と会議の最後にちょっとだけ議題に上りましたが、みんなの話を聞きながら頭の中で既に作曲をしていたので
そこはスムーズにさらっと(笑)明日から制作&レコーディングに入ります。

僕がフィールドにしているこういう地域のオウンドメディア系の仕事はさっきも書いた【伝えるべき事柄】がある意味では
もっとも純粋に存在する分野なので、音楽なんかに変なエゴがあるとかえってそれが伝わらなくなるため、自分が音楽でやりたいことではなくその地域が作らせてくれる何かをきちんとキャッチすること(それを音に変換する作業)が凄く大切だと思っているのですが、それでも音楽としてはきちんと純度の高いものを生み出したいと毎回思います。

震災や原発事故の影響も大きな葛尾村でこういった場に携わっていると芸術や音楽よりも大切なものは確かにあると思うし、まずはその為の一助となることを自分なりに少しでもやりたい。

僕らミュージシャンっていうのは音楽がある意味では何よりも大切という思想の生き方をしている人種だし、そうでなければ作れない何かも実際あるんだけど音楽しか出来ない人生はつまらないとやっぱりどこかで思います。

でも音楽の出来ない人生はもっとつまらないと思う。

だからこそ自分の音楽へ携わる人生を単なるアーティスト作品の制作に留まらせない為にもこういう場に積極的に関わろうと数年前に決めたわけだけど、今回もこの機会と出逢いに感謝して真摯に良いものを生み出せたらと思ってます。

とりとめもなくなってきたので今回はこの辺で。

・・秋というのはこうやって色々と考えたり実際に作ったりするのにはとてもいい季節なのかもしれない。

今日の葛尾村のランチも美味しかったです。

その昼ご飯を食べた葛尾村の食堂うちの従兄弟が内装をやってたらしいですがそれは最近知りました・・w

追加公演決定!!「戊辰150周年記念事業~知られざる会津戦争~」

会津の各市町村、近隣自治体に大きな波紋と反響を巻き起こした大河オペラが好評につき追加公演決定しました。
最初この企画はぶっちゃけ

「い、いや・・それは・・・」

と関係各位、特に出演や制作に直接携わる普段アーティストの僕ら及び観光協会のスタッフは

【半分引き気味】

で乗っていた流れだったのですが蓋を開けてみれば満員御礼、演技力臨場感テーマ性が見事に合致し戊辰150周年の他事業やイベントの中でも異彩を放つ存在感を早くも示しつつあります。

きっと会津若松市や阿賀町の方々も「さすが西会津だな」と思ってくれていると思います。

この企画を考案しここまで人を動かし完成させる田崎先生には深い尊敬の念を感じますし、
プロジェクトマネージャーのえださんには敬意を表したいと思います。

そして素晴らしいアクターの皆さん。
劇団四季も真っ青な迫真の演技に既に脱帽ですが追加公演もう一肌脱いで頑張って下さい。

この企画は新潟県の阿賀町との共催で前半後半に別れた催しで、阿賀町と協力して「知られざる会津戦争」と題したシンポジウムと戦跡を巡るツアーを2回にわたり開催し、これまでほとんど語られることのなかった越後口の攻防の実相に迫るという一連の戊辰150周年イベントの中の企画として行っているものなんですが、公演場所までの道程をアクターがそのままの格好で参加者と共に回るというシュールな演出もあり、その辺も今回の見どころとなっています。コンビニ寄れないじゃん・・

こんな臨場感のある歴史探訪ツアーもあまりないと思います。


今朝の朝刊より

そのシュールな画が今朝の新聞に掲載されていました。すごすぎる


この後、新政府軍に銃で撃たれ殉職するTさん


豊富な火器類。残念ながら敵は強かった

追加公演は2018年10月16日です。

インフォメーションや問い合わせ先は先程の新聞記事内に記載されていますのでそちらまでどうぞよろしくお願いします!

戊辰の周年というのは考えてみれば100周年の50年前には僕は生まれておりませんでしたし、
次の200周年にはおそらく死んでいるか生きていてもこんな事をやる体力はもう残されてはいないでしょう。

そう考えるとこのタイミングで関わることが出来たのはまさに僥倖というか天命を感じると言っても差し支えないかもしれません。

とにかくこの機会に幕末の動乱を様々な角度から検証し、追体験しつつ会津の歴史を学び直す良いきっかけにもなると思いますので
皆さんも秋の会津へどうぞお越し下さい。

チーム戊辰一同、心よりお待ち申し上げております!!

押忍。

「戊辰150周年記念事業~知られざる会津戦争~」の音楽を作りました

今年は戊辰150周年ということで、会津に限らず全国で記念の行事、式典が行われていますが僕は福島県の西会津で行われた催しに音楽で関わらせてもらってます。

こちらが予告ムービー

会津はまさに戊辰戦争の激戦となった土地で広大な会津のあちこちで様々な戦いが繰り広げられましたが、
今回は僕は西会津を担当しました。

ちなみに会津若松市のオフィシャルサイトでの告知はこちら
http://boshin.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp/event/910/

音楽は「大河ドラマ風でいこう」というコンセプトは最初に打ち合わせた時からあったのですが、
本当の大河ドラマテイストにしてしまうとこういう斬新な事をわざわざ地方でやる面白みとかが薄まるので
インタラクティブ・コンテンツの雰囲気を感じられるように各章仕立てでコンピューターでシミュレーションした交響曲にしてます。

表現の仕方を変えるとパロディーの要素を意識はしているんですが、その匙加減というか寄せ方にはこだわりが少しあって、
こういうものを東京で作ると純粋にクオリティー競争になってしまうけど今は地方でこういうコンテンツを発信して
それが世界に広がっていく仕組みが実はいちばん面白い形に進化してきてるのでその新しさをとかスリルを音楽で感じられるようにしたいというのはあるんです。

音楽のみはこちら

DAWはStudio One、音源は付属のpresenceのプリセット、それからティンパニーや和楽器類は少し新しく足してます。
三味線と琴の音は自分でエディットしたものを何種類か混ぜたりしてそれを嬉々として使いました。

ピアノは完全に一発で弾いててそこにオーケストレーションを重ねてます。

テンポをグイングインいじっているので、妙に人間的なノリが出てますがこういう曲を作るときはテンポマーカーで
しつこく揺らぎを調整する作業がいちばん最後にいちばん大変なんだけどそこが大事なポイントでもあります。

この曲やコンピューター音響に合わせて会津戦争の一幕をアクターによる演劇と解説で見せる、というのが今回の戊辰事業の主な内容ですがやっていることは非常に斬新なのでここでは説明しきれない可能性もあるのでぜひ上記のURLより把握するか、観覧希望の方は問い合わせてみて下さい。

好評に付きアンコール公演で今月(2018年10月16日)にもう一度やります。

大迫力の大河オペラ。
この機会にどうぞお見逃し無く!!