朝何を食うべきか。これは結構難しい問題である。
あなたは毎朝、何を食べていますか。
え?朝はあまり食べない?
もちろんそういう人もいるでしょう。
僕の知り合いのK氏のようにツナマヨネーズのおにぎりだけを新幹線の中でみっつも食べるような凄い人もいる。
僕は朝は結構食べる派です。
自分の仕事部屋にさえ行けば仕事が始められる生活になってから、目覚ましを掛けなくなり昼近くに起きてくるようになるまでにそんなに時間は掛からなかった。
こう書くとまるでダメ人間のようですが、僕の生活はおおよそ普通の社会人と六時間ほどずれている。朝起きるのは夏で九時半、冬は十時くらい。
通勤時間が一時間とか二時間とか掛かる人は毎朝五時くらいには起きているだろうから、そういう人から見たら殆ど朝のない生活と言ってもいいのだろう。
起きたらまず猫に餌をやり猫の便所掃除。
そして何らかの温かい飲み物を飲む。昔はきちんとコーヒーを淹れていた。今はインスタントコーヒーの事が多い。紅茶のこともあるけどむしろ白湯でも構わない。こだわりはないのだ。
それらを飲みながら考えることは本日の朝飯のことである。
僕は味噌汁が無いと目が開かないが、朝飯というのは僕が唯一白飯を食うタイミングでもあるので、そのおかずはとても重要である。
(昼は食べないのと夜は飲むので米はいらない)
白ごはんに合うのは前回のエッセイに関連してしまいますが、なんと言ってもまずは生卵ですね。醤油を掛け回してサラサラといける。昔、生卵にはサルモネラ菌がいるから加熱してから食べたほうがよい、という話を聞いてからそれをきちんと実践していた事もあるけど、卵はやっぱり生が旨い。
卵以外でも僕は何でも生とか半生くらいが好きなので、先日愛猫の虫下しを飲ませながら自分のほうがこういうのを飲んだほうがいいのかもしれないなぁとふと思った。小学生以来ギョーチューの検査もしていないものなあ。
最近気に入っているのはちりめんじゃこ。前まではシラスが鉄板でしたがこの頃じゃこの硬質なテクスチュアのほうが白飯との相性がもしや良いのではと感じています。ご飯にのせたちりめんじゃこに醤油をかけてサラサラといく。最近ではここにごま塩をかけるとなお良いことに気が付き、ほぼ定番化しつつあります。
生卵、ちりめんじゃこで二杯ほど白飯を食べた後、最後は味噌汁かお茶をぶっ掛けて仕上げる(食いすぎかもしれない)。
なんだかなんでもぶっ掛けて掻き込んでいるような塩梅ですが、実際そうなのです。
昔からぶっ掛け飯というのが好きで、その時白い飯にかけるものが無かったら醤油でもなんでもかけてしまう。昔から親に「そんなに塩辛いものばかり食っているとバカになるよ」と言われたけど最近になってそれは本当に当たっていたと感じます。
今思い出したけど掻き込み系で子持ち昆布やとろろ飯も嫌いではない。しかし、これらが冷蔵庫にあることは非常に稀であり、年に数回こういうものが冷蔵庫にあると「お!今日の朝飯は豪華ではないか!」と一日機嫌よくいられるのだ。
それなら前日に買っておけばよいのではないか、という意見もあるだろうけど何故かスーパーでこれらの食材を買うことを思いつく事自体が稀でありそのため口にする頻度も少ない。
この辺の事情は『戦場のメリークリスマス』は好きだけどCDとかMP3を持っている人が妙に少ないのと似ていると思う。ラジオとか有線で流れると「オレこの曲好き!」と言うのと同じ感じで・・。
(なんだか坂本龍一氏には失礼な発言になっているのかもしれないけど、むしろこういう音楽の認知のされ方に僕は逆に畏怖を感じています)
こういう猫まんまのような朝飯を食って仕事場へ行き各所からの連絡事項にひとまず目を通し、事務仕事や書き物、映像のチェックや作曲をする―、というのが僕の平凡な朝の光景であり、僕がそういう仕事に取り掛かるのは世間で言うところのだいたい昼休みのような時間です。
あと数時間もすればもう晩酌の時間なのでその為の肴の事をもう少ししたら考えよう!とか考えながら、とにかく今出来る仕事からテキパキと片付けていく。
やはりダメ人間なのかもしれない。